ツボ(経穴)について

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ツボ(経穴)について

 経穴(けいけつ) とは、中医学、漢方医学、経絡学の概念で、身体表面の特定の部位に指圧、鍼、灸で刺激を与えることで体調の調整、諸症状の緩和を図れるとするものである。一般には「ツボ」とも呼ばれる。

ツボ(経穴)について

<概要>

 経穴は、もとは中国の中医学に由来し経験的な知見により見出されたものである。重要な神経・血管・筋走行上に位置したり体性-内臓反射等で医学的関連があり、現在ではWHOにおいても治療効果が認められている。

 中医学、漢方医学的説明では、経穴は「気と血」のエネルギーの通り道であるといわれる経絡上にあって、気血が出入りし、経絡が合流したり分枝したりする経絡状の重要なところである。一般的にはツボと呼ばれ、また「穴(けつ)」とも呼ばれるように、熟練した鍼灸師が触診すると、微細な陥凹部としてとらえられる。鍼灸で診断や施術をする重要な部位である。

ツボ(経穴)について

<経穴の種類>

 経穴には正穴と奇穴があり、正穴は14本の経絡(任脈、督脈と12正経)に属し、滑寿の『十四経発揮』によると354穴が全身に存在する。
 ツボのなかで十二の正経と督脈、任脈の十四経絡に属するものを経穴(正穴)と呼んでいますが、ツボには十四経絡から外れた場所に存在するものもあり、それらは経外穴と分類されています。WHO(世界保健機関)では経穴の標準化が進められており、経穴361穴、奇穴48穴が認められています。

 経穴の場所の多くは関節、筋溝、腱上、腱下、骨縁、骨端、骨孔、動脈の上や静脈の上、神経の上部にあたる部分に存在しており、実際に取穴した際に指頭を使って経穴部位を確認する。疾病の際にその部分に様々な病態変化が起きるので指頭で探ることにより圧痛があったり、特異な響きが出ることがある。これを内臓皮膚体表反射という。逆に鍼灸等を用いて刺激することにより治療を行ったときに出る現象を皮膚体表内臓反射と言います。

<作用機序>

 ツボ療法の原理は、ツボと内臓との関係から考えられる。
ツボとは内臓の疾患が、皮膚の表面への反応として敏感に出てきた所であるといわれている。つまり、このツボを刺激すれば、内臓への働きかけが可能ということになる。 このように体の表面と内部の病態との関係を多くの実例から究明したものをツボ理論という。
ツボを刺激すると、それが、脊髄や中枢に伝えられ、それを受け取った中枢はさらに、その先の末梢神経、つまり指先へ刺激を伝えていく。逆にいえば、指先を動かすことによって気血経絡を通して各ポイントを刺激することになり、全身の血行を正常化する。つまり、血液の循環がよくなり、頭の回転が促進され、血液が体のすみずみまで行き届くことになる。したがって、ストレスが自然に解消され、内臓を丈夫にするといわれています。

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